化学の巻(高校化学) nao blog

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化学の巻↓ 理論化学(高校)

理論化学(7)大学入試対策[物質の三態、状態図、蒸気圧]

投稿日:9月 30, 2021 更新日:

・問題1 飽和所気圧の復習!

(問題1)<問1> 飽和蒸気圧に関する次の記述の内、正しい物を選び、番号で答えよ。

①温度が高くなるほど飽和蒸気圧は小さくなる。

②一定温度の元で他の気体が存在すると飽和蒸気圧が小さくなる。

③一定温度の元では分子間力の強い液体ほど飽和蒸気圧は大きい。

④沸点における飽和蒸気圧は大気圧と等しい。

⑤一定温度の元で、不揮発性の物質を溶かすと飽和蒸気圧は大きくなる。

<問2>寒い日には呼吸が白く見えることがある。この現象を簡潔に説明せよ。なおその説明文には「飽和蒸気圧」と「凝縮」という言葉を用いよ。

(解答)<問1>、<問2>飽和蒸気圧は温度が低いと小さいので、呼吸の水蒸気が凝縮した結果、呼吸が白く見える。

(解説)<問1>①温度が高くなると飽和蒸気圧は大きくなる。((温度が高くなると液体中で大きな運動エネルギーを持つ分子の割合が増えるため。

②一定温度の元で他の気体が存在しても分圧の値は飽和蒸気圧に等しくなる

③一定温度の元では分子間力の強い液体ほど飽和蒸気圧は小さくなる

⑤一定温度の元で不揮発性の物質を溶かすと蒸気圧降下により飽和蒸気圧は小さくなる

⑤について→不揮発性の物質を溶かした希薄溶液では溶質の分だけ溶媒分子の割合が減るので蒸発する溶媒分子の数が減るから蒸気圧降下が起こるにゃ!


問題2 水銀中に関する問題!

(問題2)一方の端を閉じた長さ約90cmのガラス管に水銀を満たし、水銀を入れた容器の中に逆さに立てた。ガラス管内の水銀柱の高さは水銀の面からh0で真空部分の容積はv0であった。スポイトを使って少量の水をガラス管の下の端に注入したら水銀柱の高さはh1に低下し、水銀柱の上の容積はv1となった。次にガラス管を水銀容器の中に押し下げ、水銀柱上部がかすかに水で湿ってきたところで止めた。このとき水銀柱の高さはh2で水銀柱上部の容積はv2であった。(久留米大医)

問1 水を注入したためにおこった水銀柱の高さの低科量h0ーh1は何を表すか?

問2 h0-h2=p2とするとこの圧力p2は何か?

問3 h2,v2の状態からさらにガラス管を水銀容器の中に押し下げたときの水銀柱の高さをhx、水銀柱の上の容積をvxとするとhx,vxはh2,v2と比べてどう変化するか?それぞれ記号で示せ

(解答)問1ガラス管内の水蒸気による圧力

問2水の飽和蒸気圧

問3vx <v2、hx=h2

(解説)問1 真空中に少量の液体を注入して気液平衡の状態になると、液体の蒸気圧の分だけ、水銀柱の高さが低下する。よってこのときは水を注入したことでガラス管内の水蒸気の圧力が高くなったと考えられる

問3 気相の体積が押し下げた影響で減少している。→vx <v2その結果凝縮する分子が多くなる。しかし一定の温度で気液平衡の状態であれば気体の体積を変化させても蒸気圧は変化しない。よって飽和蒸気圧に達したら気相の圧力は一定に保たれる。→hx=h2


・問題3物質の三態について!

(問題3)

気体はすべて理想気体と見なして、気体定数はR=8.3×103PaL/(Kmol)とする。

ある物質Aは固体では分子結晶を作る。図1は1molの物質Aを非常に軽くて摩擦のないピストン付き容器V1にいれて容器V1中に含まれる他の物質全てを取り除いた後、1.0×105Paの下で一様に加熱したときの加熱時間と物質Aの温度との関係を示す。また図2は物質Aの温度と飽和蒸気圧との関係を示す。

問(1)図1中のT1およびT2の温度はそれぞれなんと呼ばれているか?

問(2)温度T2は約何℃か?整数値で答えよ。

問(3)どのようにすればT2の値を変えることが出来るか?20文字以内で答えよ。

問(4)t2以上t3未満の間では容器V1中に気体状の物質Aが存在しているかどうかをその理由と共に75以内で答えよ。

問(5)t1からt2までの加熱時間に比べて、t3からt4までの加熱時間のほうが長く多くの熱量を要した。この理由を分子間力という語句を使い70文字以内で答えよ。

問(6)2.0×10-2molの物質Aだけを含む容器1.0Lの密閉容器V2を以下の温度に保ったとき容器V2内の圧力はそれぞれ何Paになるか?(a)40℃、(b)75℃ (同志社大改)

(解答)

問(1)T1→融点、T2→沸点、問(2)79℃

問(3)外圧を変化させて、不揮発性物質を溶かす。

問(4)t2以上t3未満の間ではAの飽和蒸気圧はピストンを押す大気圧より小さい。よって仮にAが蒸発してもピストンに押されてすべて凝縮する。

問(5)分子の規則的な配列による結晶をバラバラにする必要なエネルギーは分子間力を断ち切り分子同士を引き離すのに必要なエネルギーより小さいから。 

問(6)(a)→1.6×104Pa、(b)→5.8×104Pa

(解説)

問(2)沸点はAの飽和蒸気圧なので飽和蒸気圧が1.0×105Pa=10×104Paになる値。

問(3)沸騰は液体の蒸気圧と外圧が等しくなったときに起こる。なので同じ物質でも大気圧が等しくなれば沸点は低くなり、大気圧が高くなると沸点は高くなる。また不揮発性の物質(溶質)を溶かすとその溶液の蒸気圧は同じ温度の純溶媒より蒸気圧が低くなるのでそのぶん沸点は上昇する。

問(4)ピストンは外気圧の大きさ(1.0×105Pa)に押されていて、Aの飽和蒸気圧が外気圧の大きさに達するまで容器内に気相は存在できない。よってAはすべて液体の状態で存在している。仮にA以外の気体が容器内の気相にあればその気相にAが蒸発してAの圧力は飽和蒸気圧に等しくなる。

問(5)参考→氷の融解熱は約6.0kJ/mol、水の蒸発熱は約41kJ/mol。

問(6)(a)物質Aが気体であると仮定して考えていく。PV=nRTよりPの値をだす

Pa×1.0=2.0×10-2×8.3×103×313 → Pa≑5.2×104Pa

よって40℃のAの飽和蒸気圧1.6×104Paを超えているので容器内にはAの液体が存在していて圧力は1.6×104Paである。

(b)同じように考えていく

Pb×1.0=2.0×10-2×8.3×103×348 → P≑5.8×104Pa

この値は75℃のAの飽和蒸気圧8.3×104Paより小さいのでAはすべて気体として存在している。よって圧力は5.8×104Paとなる。


・問題4 状態図の問題について!

(問題4)下の図は状態図である。この図を見て以下の問いに答えよ。(日本医科大

問1状態図の曲線状の点a,b,cの名称をそれぞれ漢字で書け。

問2点bで示される状態の絶対温度を整数で書け。

問3矢印(1)と(2)の変化を示す用語をそれぞれ漢字で書け。

問4一定量の水のみを入れた容器内で矢印(1)~(3)に示される変化を起こすためには圧力や温度と共に容器の全体積Vも変化させなければならない。(1)~(3)のそれぞれについて矢印の向きの状態の変化に伴うVの変化を最も良く表すグラフを下図から選び、その記号を書け。ただし、気体は理想気体とする。なお同じ記号を用いても良い。

(解答)問1a→三重点、b→沸点、c→臨界点

問2b→373K

問3(1)融解(2)沸騰

問4(1)L(2)B(3)F

(解説)問1圧力6.078×102Pa、温度0.01℃では固体、液体、気体が共存する特殊は平衡状態となりこれがいわゆるこれは三重点である。

問2沸点は100℃なので374Kとなる。

問4↓

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