化学の巻(高校化学) nao blog

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化学の巻↓ 理論化学(高校)

理論化学(14)大学入試対策[酸・塩基、電離平衡]

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・問題1滴定曲線の問題

 試料溶液標準溶液
A塩酸10mL水酸化ナトリウム水溶液0.1mol/L
B酢酸10mL水酸化ナトリウム水溶液0.1mol/L
Cアンモニア水10mL塩酸0.1mol/L

上の表に示したA~Cの3組の場合に対して一定量の濃度未知の試料溶液を三角フラスコに入れビュレットから標準溶液を滴下しつつ三角フラスコ内の溶液のpHを測定した。

その結果得られた滴定曲線を下の図A~Cに示した。用いた塩酸および水酸化ナトリウムは完全に電離しているものとする。

(1)各実験で用いた試料水溶液のモル濃度はそれぞれいくらか。

(2)Cの実験で用いたアンモニア水の電離度はいくらか。

(3)各実験でpHをはかるかわりに指示薬を用いて中和点を見つけるとしたとき、各実験に対して適切な指示薬の名称をそれぞれ下から記号で選べ。

(ア)フェノールフタレイン(ィ)メチルオレンジ(ウ)リトマス

(4)中和滴定では酸の水溶液に塩基の水溶液を滴下するほうがよい理由を説明せよ。

・問題2pHの計算問題

次の(1)~(3)の各水溶液のpHを小数第一位まで求めよ。

(1)0.20mol/L1の塩酸20.0mLに0.20mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液30.0mLを混合したとき溶液

(2)pH1.0の塩酸100mLとpH5.0の塩酸100mLを混合した溶液

(3)0.20mol/Lの酢酸水溶液。ただし酢酸の電離定数Ka=2.7×10-5mol/L

・問題3炭酸ナトリウムの二段階中和の問題

水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムを含む混合溶液がある。この水曜液10.0mLをホールピペットで三角フラスコに量り取り、0.10mol/Lの塩酸で滴定したところ、下図に示すような2つの中和点をもつ滴定曲線が得られた。滴定開始から第一中和点までに示した塩酸の体積は12.3mL、第一中和点から第二中和点までに要した塩酸の体積は5.3mLであった

(1)滴定開始から第一中和点までにおこった変化、および第一中和点から第二中和点までにおこった化学変化を化学反応式に表せ。

(2)この混合水溶液中に含まれる水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの質量をそれぞれ小数第二位まで求めよ。

・問題4酸化還元反応の反応式の問題

次の(1)~(4)で起こる化学反応式で示し、反応による水溶液の色の変化を述べよ。

(1)硫酸酸性の過マンガン酸カリウム水溶液にシュウ酸を加える。

(2)硝酸銀水溶液に磨いた銅板を入れる。

(3)硫酸酸性の過酸化水素錐にヨウ化カリウムを加える。

(4)硫酸酸性のニクロム酸カリウム水溶液に過酸化水素水を加える。

解答および解説

・問題5 酸化還元反応の計算問題(1)

過酸化水素水に過マンガン酸カリウムの硫酸酸性水溶液を加えると、それぞれの物質は次の①、②の式のように変化する。以下の(1)~(5)に答えよ。

H2O2→O2+H++2e

MnO4-+8H++5e→Mn2++4H2O

(1)過酸化水素の酸素の酸化数はいくらか。

(2)過マンガン酸カリウムのマンガンの酸化数はいくらか。

(3)上の反応でH2O2は酸化剤として働くか、還元剤として働くか。

(4)過マンガン酸カリウム1molは過酸化水素水何molと反応するか。

(5)過酸化水素水15.0mLをとり0.020mol/Lの硫酸酸性過マンガン酸カリウム水溶液で滴定したところ、過マンガン酸カリウム水溶液18.0mLを要した。過酸化水素水は何mol/Lの水溶液か。

・問題6酸化還元反応の計算問題(2)

オゾンをヨウ化カリウム水溶液100mLに通じ、完全に反応させた。この溶液を0.100mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定したところ、終点までに4.00mLを要した。なおチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)は還元剤であり、水溶液中に酸化剤が存在すると次のように電子を与えることができる。

2S2O32-→S4O62-+2e

ヨウ化カリウム水溶液100mLに吸収されたオゾンは標準状態(0℃、1.013×105Pa)で何mLか。

解答および解説

・問題7加水分解定数の問題

・問題8緩衝溶液の問題

水溶液に外部から酸や塩基を少量加えたり、あるいは水を加えてもpHがほとんど変化しないような水溶液を緩衝溶液という。例えば酢酸と酢酸ナトリウムを含む水溶液が緩衝作用を示すことを考えていく。

CH3COONa→CH3COO+Na+

CH3COOH⇄CH3COO+H+

この水溶液では②式で示すような酢酸の電離平衡が成立している。ここへ酢酸ナトリウムの電離で生じた多量の酢酸イオンが加えられると②式の平衡は大きく左に偏り、酢酸の電離は事実上無視できるようになる。従って水溶液中の[CH3COOH]は最初に溶解した酢酸の濃度と等しくまた[CH3COO]は最初に溶解した酢酸ナトリウムの濃度と等しいと近似できる。よって緩衝溶液のpHは酢酸の電離定数Kaの式から簡単にもとめることができる。

0.40molの酢酸水溶液100mLと0.40mol/Lの酢酸ナトリウム水溶液100mLを混合して緩衝溶液200mLを作った。この溶液のpHを求めよ。酢酸の電離定数Ka=2.7×10-5mol/L

,log102=0.30

解答および解説

・問題9溶解度積の問題

金属イオンを含む水溶液に硫化水素を通すと、硫化物が沈殿する事が多い。この沈殿反応は金属イオンの確認や分離に用いられる。硫化水素を水に溶解すると次のような2段階の電離平衡が成立する。

H2S⇄H++HS ① K1=1.0×10-7[mol/L]

HS⇄H++S2- ② K2=1.0×10-15[mol/L]

ただし硫化水素の水への溶解度はpHに関わらず常に0.10mol/Lとする。また難溶性の金属硫化物MSも水にわずかに溶け、次の溶解平衡が成り立つ。

MS(固)⇄Maq2++Saq2-  Ksp=[M2+][S2-]

このときKspの値を溶解度積といい、各金属硫化物に固有の定数となる。ただいPbS,MnSの溶解度積はそれぞれ1.0×10-30[mol/L]2,1.0×10-16[mol/L]2とし、pHを変化させたときの水溶液の体積変化は無視できるものとする。

(1)Pb2+とMn2+をそれぞれ0.100mol/Lずつ含んでいる混合水溶液のpHを2.0に保ちながらH2Sを充分に通じたとき生じる沈殿の化学式を答えよ。また沈殿しないで溶液中に残っているPb2+,Mn2+の濃度はそれぞれ何mol/Lか。

(2)(1)の反応液をろ過して沈殿を分離する。ろ液のpHを6.0に保ちながら、H2Sを十文に通じたとき生じる沈殿の化学式を答えよ。また沈殿しないで溶液中に残っているPb2+,Mn2+の濃度はそれぞれ何mol/Lか。

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