化学の巻(高校化学) nao blog

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理論化学(1)(大学入試対策)[物質の分類]

投稿日:9月 20, 2021 更新日:

・問題1 物質の分離(混合物、単体、元素について)

(問題1)①次のうちで混合物のみ、または化合物のみはどれか? [自治医科大]

A:オゾン、塩酸、花こう岩

B:石油、石灰水、空気

C:水、ドライアイス、アンモニア

D:黒鉛、エタノール、塩化ナトリウム

E:ショ糖、海水、食酢

↓解答および解説

(解答)BとC

(解説)A:オゾンはO3の単体、塩酸はHCl(塩化水素)と水の水溶液なので混合物、花こう岩は混合物

B:石油は多様な炭化水素の混合物、石灰水は水酸化カルシウムと水と混合物、空気は窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素などの混合物である。

C:水はH2Oであり化合物、ドライアイスは固体二酸化炭素(CO2)なので化合物、アンモニアはNH3なので化合物である。

D:黒鉛(C)なので単体、エタノールはC2H5OHなので化合物、塩化ナトリウムはNaClなので化合物

E:ショ糖はC12H22O、海水は塩化ナトリウムや塩化マグネシウムといった物質が水に溶けた混合物、食酢は酢酸が主成分だがもちろん他の物質もあるので混合物である。

(問題1)②次のうち、青地が単体ではなく元素の意味で用いられている物はどれか?

A:人間の体重は約65%は酸素である。

B:は延性が大きい。

C:負傷して酸素吸入を受ける。

D:カリウムは水と激しく反応するので石油の中で保存する。

E:ダイヤモンドとフラーレンは炭素の同位体である。

↓解答および解説

(解答)AとE

(解説)ここで元素と単体を復習しよう。元素は物質を構成している基本的な成分のことである。単体は元素という言葉を使って「一種類の元素だけから構成されている物質」と説明される。もう少しわかりやすく言うと単体は実際に存在する物質そのものを言う。例えばBに注目しようは延性が大きいは金という金属そのものを指しているので単体の意味で使われている。CとDも同様である。Eの E:ダイヤモンドとフラーレンは炭素の同位体であるはダイヤモンドとフラーレンという物質を構成している成分をさしているので元素の意味となる。


問題2 分留、抽出、再結晶それぞれの説明

(問題2)物質を構成する方法の中で(a)分留、(b)抽出、(c)再結晶の説明を簡潔に説明せよ。 [山梨大改]

↓解答および解説

(解答)(a)分留→2種類以上の液体の混合物を沸点の違いを利用して、蒸溜によって各成分に分離する操作。

(b)抽出→混合物に特定の溶媒を加えて、目的物質だけを溶かしだして分離する操作。

(c)1再結晶→温度による溶解度の変化や溶液の濃縮などにより、固体物質に含まれる少量の不純物を取り除く操作。

分留は原油からガソリンや灯油、軽油などの分離に利用されている。


問題3 蒸留装置の注意点

(問題3)下の図の蒸溜装置を用いる場合、(a)枝付きフラスコに入れる液体の量、(b)温度計の下端の位置はそれぞれどうするのか良いか理由を答えよ。[奈良県立医科大]

(解答)(a)液体の量は枝付きフラスコの半分以下にする。多すぎると加熱したときに吹きこぼれた液体が冷却塔の方に入る可能性があるため。

(b)温度計の下端がフラスコの枝の付け根の高さにくるようにする。冷却管へと移動する蒸気の温度を測定するため。

(解説)↓気をつけるべき点をまとめました。

  • 蒸気の温度を正確に測定するために、温度計の下端を枝付フラスコの枝の位置に合わせる。
  • 資料の液量は1/2以下程度にしておく
  • 突然の沸騰(突沸)を防ぐために沸騰石を絶対にいれる。(突沸は危険なためこの操作を忘れないことが大事)
  • 冷却水は下側から上側の方向に流し続ける。
  • 受け器(フラスコなど)は密栓をしない。

・問題4 クロマトグラフィーについて

少し難しめ(問題4)薄層クロマトグラフィーで混合物を分離している実験中の装置図を書け。

(解答)

(解説)ろ紙やシリカゲル(粉末状の吸着剤)といった固体相に試料を移動させて吸着力の強さなどの違いを利用して分離する方法をクロマトグラフィーという。シリカゲルなどの粉末状の吸着剤を塗ったガラス板を使った方法が薄層クロマトグラフィーである。各成分の溶媒に対する溶けやすさと吸着剤への吸着力の違いで吸着剤中での移動速度が異なることを利用して混合物を分離する。ちなみにペーパークロマトグラフィーが混合物が溶媒と共にろ紙状を動くときにその移動速度の違いを利用して各成分に分離する操作である。薄層クロマトグラフィーの方が結果がすぐわかる。

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