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固体の溶解度(飽和溶液・再結晶)計算問題をマスターしよう!

投稿日:8月 23, 2020 更新日:

今回は飽和溶液と再結晶に関する計算問題を解説していくにゃ。ちなみに少し復習すると飽和溶液が溶解度まで溶質をとかした溶液のことで再結晶が溶解度の温度の違いなどを利用して、固体物質を精製することだにゃ。問題は全3問用意しているにゃ。

目次

・演習問題

問題1 試験管A,B,Cに水10gを正確に量りそれぞれ入れた。次に硝酸カリウムの結晶をAには2.0g、Bには6.0g、Cには9.0gをそれぞれ加えた。試験管を冷却し、結晶が析出しはじめる温度を測定した。その結果A,B,Cの試験管ではそれぞれ25℃、40℃、65℃で析出がはじまった。この結果から硝酸カリウムの溶解度は試験管A,B,Cでそれぞれ何[g/水100g]か?

解答.まずAの溶解度を求める。溶解度をZ[g/水100g]とする。問題文より温度25℃で水が10gのときの溶解度が2.0gであることがわかるのでこれが水100gのときを考えると

2.0g÷10g=Zg÷100g → Zg=50g

同様にBを求める。溶解度をW[g/水100g]とする。

6.0g÷10g=Wg÷100g → Wg=60g

同様にCを求める。溶解度をF[g/水100g]とする。

9.0g÷10g=Fg÷100g → Fg=90g

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問題2 60℃および20℃における硝酸ナトリウムの溶解度はそれぞれ124および88である。60℃の硝酸ナトリウムの飽和水溶液200gには(A)gの硝酸ナトリウムが溶けていて、この水溶液を20℃に冷却すると(B)gの硝酸ナトリウムが析出する。

解答.60℃における硝酸ナトリウムの溶解度は水100gにたいして124gであることが問題文より読み取れる。ということは硝酸ナトリウムの飽和水溶液224g(100g+124g)では124gが溶解しているのでこれが飽和水溶液200gあたりの硝酸ナトリウムの溶解度を求める。求める硝酸ナトリウムの溶解度をXとおくと

Xg÷200g=124g÷224g → X=110.7≑111g

60℃の硝酸ナトリウム飽和水溶液200gは水89.3gに110.7gの硝酸ナトリウムがとけているのがわかった。次にこれを20℃に冷却したとき硝酸ナトリウムが何g析出するのかを考える。析出する硝酸ナトリウムをYgとおくと20℃では水89.3gに対して110.7-Ygの硝酸ナトリウムが溶けている。20℃における硝酸ナトリウムの溶解度は水100gにたいして88gなので

110.7-Yg÷89.3g=88÷100 →Y≑32g

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問題3.硫酸銅(Ⅱ)CuSO4の水に対する溶解度は60℃で40、20℃で20である。60℃の飽和水溶液300gを20℃に冷却すると、硫酸銅(Ⅱ)五水和物CuSO4・5H2Oは何g析出するか?(式量CuSO4=160,H2O=18,CuSO4・5H2O=250)

水和物だからといって萎縮することはないにゃ!水和物を持つ物質は無機物と水にわけてかんがえるとよいにゃ。

解答.まず60℃の℃飽和水溶液300g中にはCuSO4が何gとけているのかをまず考える。60℃でCuSO4は水100gあたりに40g溶けるので求めるCuSO4をXgとおくと、

Xg÷300g=40g÷140g→X≑85.7gのCuSO4が60℃の℃飽和水溶液300gにふくまれていることがわかった。つぎに20℃に冷却したときの析出するCuSO4・5H2Oの質量をWgとおくと、その中に含まれるCuSO4と5H2Oの質量をそれぞれ分けて考える。

CuSO4(無水物)→Xg×(160÷250)g

5H2O(水)→Xg×(90÷250)g

よって20℃の飽和水溶液300g中にはCuSO4はX×(160÷250)gがとけているので、

溶質÷飽和溶液=[85.7-X(160÷250)]÷(300-X)=20÷120 →X≑75.4g

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