化学の巻(高校化学) nao blog

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化学の巻↓ 無機化学(高校)

金属とその化合物の性質を知ろう!

投稿日:12月 6, 2020 更新日:

・アルカリ金属の性質

  アルカリ金属の単体は光沢を持つ軟らかい固体です。アルカリ金属はイオン化エネルギーが非常に小さいので1価の電子を失って1価の陽イオンとなりやすいです。アルカリ金属の化合物は炎色反応をしめします。Li(赤)Na(黄色)、K(赤紫)

アルカリ金属のうちイオン化エネルギーの強さはLi>Na>Kとなります。

融点もLi>Na>Kとなります。イオン化エネルギーはクーロン力(電子をひきつける力)に逆らい電子を取りのぞく力です。融点は固体の粒子をこのイオン化エネルギーに逆い粒子をほどけさせるときの温度なので以上の関係性となります。

アルカリ金属は空気中で素早く酸化(電子を失う)するので石油中に保存します。水と反応しやすいで。

・ナトリウムについて

 ナトリウムは軟らかい金属です。自然界では海水や鉱物に多くあります。ナトリウム原子は1価の陽イオンになりやすいです。これが化学反応式を考えるなかで非常に重要な所です。水と反応させると激しく反応して水素を発生させます。できた水溶液は強い塩基性をしめすことになります。

Na +2(HーOH)→2NaOH+H2

水酸化ナトリウム)水酸化ナトリウムには潮解性があります。潮解性は空気中の水分を吸収してその水に溶ける現象です。

水酸化ナトリウム以外のナトリウムに関する仲間達を次に紹介していきます。

 <炭酸水素ナトリウム>まずは炭酸水素ナトリウムです。これは弱塩基性を示します。加熱すると二酸化炭素を発生させながら分解します。よってお菓子を膨らませるベーキングパウダーに使われます。重曹ともよばれています。

炭酸ナトリウム>次に紹介するのは炭酸ナトリウムです。こえは水によく溶ける性質があります。強い塩基性を示し、加熱により分解はしないです。これはガラスによく使われています。

炭酸ナトリウムを水溶液から結晶化させると無色透明な炭酸ナトリウム十水和物Na2CO3・10H2Oの結晶を得ることが可能です。この結晶を空気中に放置すると水和物の位一部が失われ白色粉末状の炭酸ナトリウムNa2CO3・H2Oとなります。この現象を風解といいます。

電子を出しやすい=強い還元作用があると覚えよう。

・アルカリ土類金属とマグネシウムの違い

2属元素であるマグネシウムとアルカリ土類金属(カルシウム、ストロンチウム、バリウム)には大きな違いがあるのでその違いに触れていきましょう。

・[水との反応]マグネシウム→熱水と反応し水素発生(冷たい水は×)

アルカリ土類金属→熱水と冷たい水の両方に反応して水素発生

・[硫酸塩の溶解度について]マグネシウムの硫酸塩→水に溶ける

アルカリ土類金属→硫酸イオンで沈殿する。

・[水酸化物の液性]マグネシウムの水酸化物→弱塩基性

アルカリ土類金属の水酸化物は強塩基性

2族元素は自然界には単体で存在せず化合物の形で海水中や鉱物中に存在するにゃ!

・2属関連の押さえるべき物質達

・[マグネシウムMg]マグネシウムは空気中で加熱すると、炎を強い光を発して燃焼する。窒素や二酸化炭素でも同様の反応。

2Mg+CO2→2MgO+C

・[酸化マグネシウムMgO]融点が高いので熱に強く、耐火レンガやるつぼの材料として使われている。

・[酸化カルシウムCaO]この物資は塩基性酸化物で水と反応させると激しく反応し多量の熱を出し、水酸化カルシウムとなる。水酸化カルシウム=生石灰という別名があることも覚えましょう。

・[水酸化カルシウムCaOH]水酸化カルシウム=(別名)消石灰、水酸化カルシウム=石灰水という。

石灰水に二酸化炭素を通じると炭酸カルシウムの白色沈澱を生じるが、さらに二酸化炭素を通じると炭酸水素カルシウムになって溶ける。この溶液を加熱すると再び炭酸カルシウムが沈殿する。

Ca(OH)2+CO2→CaCO3+H2O

CaCO3+CO2+H2O⇄Ca(HCO3)2

・[炭酸カルシウムCaCO3]大理石や石灰岩の材料。二酸化炭素を含んだ水が石灰岩を徐序に浸食すると大きな鍾乳洞を作る。

・[塩化カルシウムCaCl2]乾燥剤の材料。水に良く溶け吸湿性、潮解性が強い。

・[硫酸カルシウム二水和物CaSO4・2H2O]CaSO4・2H2O=(別名)セッコウ

セッコウを加熱すると焼きセッコウになるCaSO4・1/2H2Oと水が減ります。焼きセッコウに水を加えるとセッコウに元通りです。

・[さらし粉CaCl(CIO)・H2O]さらし粉は水に可溶で酸化力がとても強く、漂白や消毒の用途に使われている。

・[硫酸バリウムBaSO4]X線写真を撮るとき造影剤に用いられる。

カルシウムイオンやマグネシウムイオンを多く含む水は硬水、これらを少量しか含まない水は軟水とよばれているにゃ。日本は河川水が軟水、温泉水や地下水が硬水であることがおおいにゃ。

・両性元素とは?

両性元素として挙げられる元素は亜鉛、アルミニウム、スズ、鉛の4つです。両性元素の大きな特徴は酸と塩基それぞれの水溶液とも反応して水素を発生することにあります。

両性元素はAl(あ),Zn(あ),Sn(すん),Pb(なり)と覚えよう。

・アルミニウムについて

アルミニウムは濃硝酸には不動態を作るので溶解しません。アルミニウムは両性元素ですが濃硝酸には溶解しないことを覚えましょう。アルミニウムと少量の銅、マグネシウムなどとの合金はジェラルミンといい軽量で機械的に強いです。

テルミット反応>アルミニウムとFe2O3の混合物(テルミット)に火をつけるとアルミニウムが酸素を鉄から取り激しい光と熱を放ちながらAl2O3を生じる。

Fe2O3 + Al → Al2O3 +2Fe (テルミット反応)

この反応によって生成した鉄は反応に伴い発生する大量の熱で融解するので溶接に利用されます。

酸化アルミニウム>アルミナと呼ばれ白色の粉末で水に溶けないです。両性酸化物で酸や水溶液の水溶液にも反応してとけます。ルビーやサファイヤは酸化アルミニウムが主成分となります。しかしとても硬いので酸や塩基には溶けないです。

複塩>Al2(SO4)とK2SO4の混合水溶液を煮詰めることで濃縮させると正八面体の結晶ができる。これがミョウバンとなり、2種類の塩からできるので複塩といいます。

・亜鉛の仲間について

酸化亜鉛ZnO> → 白色顔料として化粧品などに使われています。

硫化亜鉛ZnS> → 光をためて発光する働きがあり、蛍光塗料に利用されている。

トタン>→ 鉄を亜鉛でメッキしたものです。イオン化傾向を比較すると亜鉛の法が大きいです。よって亜鉛が鉄の代わりに酸化され電子をだすので鉄はさびにくくなります。

・スズおよび鉛の仲間について

スズの化合物 → スズには2価と4価があり2価には還元作用があり。

ブリキ → 鉄をスズでメッキしたものです。鉄とスズのイオン化傾向を比較すると鉄のほうがおおきいので酸化され鉄がさびてしまいます。よって傷がつかないように缶詰の内側などに使われています。

鉛の化合物 鉛の陽イオンには2価と4価があり2価の方が安定で4価には酸化作用があります

・遷移元素の特徴

遷移元素は周期表の第3属から第11属までの物質ですべて金属です。最外殻の電子が2個のものがほとんどで、横隣同士の元素も性質がにていることが多い。遷移元素の代表的な元素はクロム、マンガン、鉄、銅、銀、金が挙げられます。

遷移元素の物性について紹介します。融点は一般に遷移元素>典型元素となります。タングステンの融点が一番高く、水銀は金属の中で一番融点が低いです。密度は基本的に遷移元素は重金属(密度4g/cm3)です。

・銅について

銅のイオンは酸化数が+1(Cu)、+2(Cu2+)の2種類がある。銅は合金を作りやすいです。代表的な合金は以下の通りです。

黄銅(Cu+Zn)→例・五円玉、青銅(Cu+Sn)、白銅(Cu+Ni)→例・百円玉

次に硫酸銅(Ⅱ)五水和物CuSO4・5H2Oについてふれておきます。CuSO4・5H2Oは青色です。H2Oがなくなると白色の硫酸銅(Ⅱ)CuSO4に変化します。銅を1000℃以下で加熱すると黒色の酸化銅(Ⅱ)CuO、1000℃以上で加熱すると赤色の酸化銅(Ⅰ)Cu2Oになります

・鉄について

鉄は酸化数が+2(Fe2+)、+3(Fe3+)の状態を取ることができる。鉄の化合物としては酸化物が問われやすいので以下にのせます。

赤さび→酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3,→湿った空気中に長時間放置するとなる。

黒さび→四酸化三鉄Fe3O4→強く加熱するとなる。→酸化鉄(Ⅰ)酸化鉄(Ⅱ)の二つが合わさった物質である。

鉄の性質は以下のようなものもあります。

  • 比較的に軟らかい金属で融点が高く湿った空気中ではさびやすいです。
  • 塩酸、希硝酸には水素を発生して溶けて鉄(Ⅱ)イオンになります。
  • 濃硝酸には不動態を作るので溶解しません。
  • 鉄とクロム、ニッケルの合金(ステンレス鋼)はさびにくいです。

・銀について

酸化銀Ag2O>入試においては 酸化銀Ag2Oが良く問われます。酸化銀に関する出題パターンにをのせます。

2Ag+2OH→Ag2O+H2O 銀イオンに塩基を加えると酸化銀が沈殿します。

2Ag2O → 4Ag+O2 単体の銀は白色で熱伝導性、電気伝導性が全元素中最大の金属である。

硝酸銀AgNO3>銀と濃硝酸との反応で得られる無色の板状結晶で水に良く溶けます。光によって分解して銀を遊離する性質(感光性)があるので褐色瓶で保存する。

ハロゲン化銀>銀イオンはハロゲン化物イオンと反応してハロゲン化銀を生じます。フッ化銀AgFは水に溶けますがそれ以外は水に溶けずに沈殿に溶けます。塩化銀と臭素銀に光をあてると沈殿は黒く変化していきます。ハロゲン化銀が分解され銀の微粒子が出てくるからです。この性質はフィルム感光剤に利用されている。

・金、クロム、マンガンについて

>金は化学的に安定で王水にしか溶けないことを覚えましょう。

クロムクロム空気中で不動態を作りやすいです。よってクロムでメッキしたものはさびにくいです。

マンガン>マンガンは鉄よりも硬いがもろいです。酸に溶けてマンガンイオン(Ⅱ)イオンを生じます。空気中では表面が酸化されやすいので単独では使えません。少量のマンガンを含む鋼はマンガン鋼と呼ばれていて普通の鋼より硬いです。

酸化マンガン(Ⅳ)MnO2は黒色の粉末で水に溶けないです。蓄電池に使われています。過酸化水素中でH2O2の分解を促進します。

2H2O→2H2O+O2

過マンガン酸カリウムKMnO4 黒紫色の結晶で水に溶けると赤紫色の過マンガン酸イオンを生じます。

・演習問題

問題()にはいる語句を答えよ。

 アルカリ金属は1価の(1)になりやすく。強い(2)を示し常温の水と反応する。このとき(3)を発生させながら溶ける。

水と金属ナトリウムは激しく反応し水素を発生して化合物(4)が生じる。化合物(4)の水溶液に二酸化炭素を通じるとガラスや石けんなどの原料である化合物(5)が得られる。

重曹(6)はケーキやビスケットなどを膨らませるためのベーキングパウダーの成分として用いられている。

  1. 陽イオン
  2. 還元作用
  3. 水素
  4. 水酸化ナトリウム
  5. 炭酸ナトリウム
  6. 炭酸水素ナトリウム

2属元素は2個の価電子をもっているのでアルカリ金属に比べて原子間の結合が(1)。したがって、これらの単体の融点はアルカリ金属の融点よりも(2)。

BeとMgは炎色反応を示(3)のに対し、アルカリ土類金属は炎色反応を示(4)。

バリウムの単体を常温で水と反応させたところ、気体を発生し化合物(5)が生じた。この水溶液はアルカリ性を示す。化合物(5)の水溶液に希硫酸を加えると白色沈澱(6)が生じる。

(7)は乾燥剤や発熱剤に用いられる。(7)にコークスを混ぜて強熱すると(8)が得られる。

Ca(OH)2の水溶液に気体(9)を吹き込むと、(10)の白色沈澱が生じる。ここにさらに気体(9)を通じると化合物(11)となり電離して溶ける。(10)は希塩酸と反応して(9)を発生する。

大理石の主成分は(12)、セッコウと呼ばれる化合物は(13)えある

  1. 強い
  2. 高い
  3. さない
  4. 水酸化バリウム
  5. 硫酸バリウム
  6. 酸化カルシウム
  7. 炭化カルシウム
  8. 二酸化炭素
  9. 炭酸カルシウム
  10. 炭酸水素カルシウム
  11. 炭酸カルシウム
  12. 硫酸カルシウム二水和物

亜鉛はアルミニウムとともに(1)元素と呼ばれ、酸や強塩基の水溶液、高温水蒸気と反応して気体(2)を発生する。

銅と(3)との合金を黄銅またはしんちゅうといい、加工しやすく、機械部品などに使われる。

アルミニウムは元素の周期表では第3周期、13属に位置し、電気伝導性が(4)、単体は(5)くて軟らかい金属である。濃硝酸に対しては(6)となり溶けない。

茎中ではアルミニウムは表面に(7)の被膜を生じ、(8)が内部まで進行しにくくなる。人工的にこの被膜を浸けたアルミニウム製品を(9)という。

単体のアルミニウムは種々の金属と合金をつくる。航空機などに利用されるジェルラミンは主成分として約95%のアルミニウムと約4%の(10)を含む軽金属である。

硫酸アルミニウムと硫酸カリウムの混合水溶液を濃縮すると正八面体の結晶が得られる。これは硫酸カリウムアルミニウム十二和物(11)であり、(12)ともよばれ上下水の清澄剤などに利用される。

  1. 両性
  2. 水素
  3. 亜鉛
  4. 大きく
  5. 軽い
  6. 不動態
  7. 酸化物
  8. 酸化反応
  9. アルマイト
  10. AlK(SO4)2・12H2O
  11. ミョウバン

不動態を形成するのは鉄、ニッケル、アルミニウムだにゃ。「てにある」と覚えよう。

 遷移元素の単体は一般に典型元素の金属単体と比較して融点が(1)く、密度が(2)く熱や電気の電熱性が大きい。

鉄は酸素と化合しやすく、常温の大気中では赤さびが安定である。赤さびは主に(3)であり、鉄鉱石の主成分である。赤さびは還元すると黒さびになる。黒さびは(4)である。

鉄は塩酸と反応するが、濃硝酸には溶けない。これは鉄の表面に(5)が生じて内部が保護されるためである。この状態を(6)という。

銅はそれ自身では軟らかいので硬度を高めるために合金の形で使われることが多い。銅と(7)との合金(8)は5円硬貨に用いられいる。また銅と(9)との合金(10)は10円硬貨に。銅と(11)との合金(12)は50円および100円、500円硬貨に使用されている。

銀は(13)性と(14)性がいずれも金属中で最も大きく、その(14)性を生かして電線や電気接点の材料として利用されている。

  1. 大き
  2. 酸化鉄(Ⅲ)Fe2O3
  3. 四酸化三鉄Fe3O4
  4. 酸化皮膜
  5. 不動態
  6. 亜鉛
  7. 黄銅
  8. スズ
  9. 青銅
  10. ニッケル
  11. 白銅
  12. 熱伝導
  13. 電気伝導

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