化学と本の巻~nao blog~

様々な本(小説や実用書)または化学(高校生向け)に関するトピックを紹介していきます。

元素集 化学の巻↓

ユウロピウム ガドリニウム~ イッテルビウム ルテチウム(第6周期)

投稿日:7月 6, 2021 更新日:

・ユウロピウム(Eu)について

ユウロピウムは銀白色でランタノイドの中でも産出量が少ない。空気中におくとすぐに酸化されてしまうので通常は真空中や石油中に保存する。ユウロピウムはカラーテレビが発売されたころ、ユウロピウムが使われるようになり赤色の発色が良くなったことから、カラーテレビの性能を上げることができた。また蛍光灯などにも添加されている。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量151.964
地殻濃度2.1ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点822℃ / 1597℃
密度 / 硬度5243 kg/m³ / -
酸化数+2,+3
存在場所バストネス石、モナズ石など

ユウロピウムの錯体には紫外線を当てると、赤、青、緑の光を発するものがあるにゃ。その錯体はユーロ紙幣に使われていて偽造防止に役立っているにゃ!

・ガドリニウム(Gd)について

ガドリニウムは銀白色のやわらかい金属である。常温で常磁性、約18℃以下になると強磁性を示す。MRI(核磁気共鳴画像診断)装置は強力な磁場をかけることで体の中にある水素分子の情報を読み取り画像化している。このときにガドリニウム化合物を添加するとガドリニウムの磁性が血液などに影り核燃料の一部にはガドリニウムを添加している。響を与えて血液の状態、臓器の血流状態などがわかる。ほかにもガドリニウムには全ての元素の中で一番中性子を吸収しやすいという性質もあ

分類遷移金属・ランタノイド
原子量157.25
地殻濃度7.7ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1312℃ / 3266℃
密度 / 硬度7900.4 kg/m³ / -
酸化数+2,+3
存在場所バストネス石、モナズ石など

・テルビウム(Tb)について

テルビウムは銀白色の金属で空気中に放置すると表面が酸化される。水とも反応するが穏やかに反応する。酸にも溶ける。粉末や箱状にすると危険性が高まる。テルビウムには磁気ひずみ(磁歪)という性質がある。これは磁化の方向によって材料がのびたり縮んだりすることである。テルビウムー鉄合金といった合金にすることで磁気ひずみが増大する。この性質を活かして精密加工機械などに利用されている。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量158.92535
地殻濃度1.1ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1356℃ / 3123℃
密度 / 硬度8229 kg/m³ / -
酸化数+3,+4
存在場所バストネス石、モナズ石など

テルビウムの磁歪を活かして電動アシスト自転車のペダルを踏みこむ力を測定するセンサーに使われているにゃ。このセンサーのおかげで余計は負荷が自転車にかからないようになっているにゃ!

・ジスプロシウム(Dy)について

ジスプロシウムは金属光沢のある銀白色のやわらかい元素である。ネオジム磁石は永久磁石としての性能を発揮しているが温度を上げると磁力が低下してしまう。しかしネオジム磁石にジスプロシウムを加えるとこの低下を防ぐことができる。高温にも耐えることが可能なので家電製品、自動車などに使われている。ジスプロシウムは蓄光性夜光顔料の原料である。蓄光性夜光顔料はアルミン酸ストロンチウムの結晶にユウロピウムとジスプロシウムを加えることで作ることができる。この蓄光性夜光顔料は光があたるとジスプロシウムがその光のエネルギーを受け取りユウロピウムに渡すことでユウロピウムが蛍光を発する。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量162.500
地殻濃度6ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1412℃ / 2562℃
密度 / 硬度8550 kg/m³ / -
酸化数+2,+3,+4
存在場所ゼノタイム、バストネス石、モナズ石など

蓄光性夜光顔料は非常口のサインなどに使われているにゃ!

・ホルミウム(Ho)について

ホルミウムは周辺の磁場を強めることができる。なので強力な磁場を必要とするMRI(核磁気共鳴画像診断)に利用されている。ホルミウムYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザーは水に吸収されやすい波長なので強いレーザーでも組織の深部にダメージをもたらすことがない。また色素などの影響も受けないので目的の組織を治療したりすることができる。そういった理由から様々な医療現場で活躍している。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量164.93033
地殻濃度1.4ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1474℃ / 2395℃
密度 / 硬度8795 kg/m³ / -
酸化数+3
存在場所

・エルビウム(Er)について

エルビウムは銀白色のやわらかい金属で空気中に放置すると酸化する。現在、高速通信が光ファイバーによって可能となっている。実は石英ガラスを用いた光ファイバーは距離がながくなるとともに光の信号が減衰してしまう欠点があったがエルビウム添加光ナノファイバー増幅器(EDFA)である。このエルビウム添加光ナノファイバー増幅器は光を電気信号に変えることなく増幅できるようになった。よって光ファイバーがさらに普及した。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量167.259
地殻濃度3.8ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1529℃ / 2863℃
密度 / 硬度9066 kg/m³ / -
酸化数+3
存在場所

・ツリウム(Tm)について

ツリウムはランタノイドの中でも存在量が少なく生産量が小さいので高価である。地殻の中には1tあたり0.4~0.8gしかない。ツリウムは光ファイバー増幅器に使われている。エルビウムを利用した増幅器とは違う波長帯の光を増幅可能である。またツリウムを光ファイバーに添加することで軍事、航空の分野で使うファイバーレーザーとなる。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量168.93422
地殻濃度0.48ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1545℃ / 1947℃
密度 / 硬度9321 kg/m³ / -
酸化数+2,+3
存在場所

・イッテルビウム(Yb)について

イッテルビウムは銀白色のやわらかい金属でYAGレーザーの添加剤などに使われる。鉄やマグネシウムをまぜることで引っ張りや圧縮などに強くなり機械的特性を高くすることができる。また圧力によって電気抵抗が変わる。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量173.054
地殻濃度3.3ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点824℃ / 1193℃
密度 / 硬度6965 kg/m³ / -
酸化数+2,+3
存在場所

イッテルビウムは発見から純粋な単体を作り出すのに約30年ほどかかったにゃ!

・ルテチウム(Lu)について

ランタノイドの中でもルテチウムは最後に見つかった。また地殻中の存在量が少なく、金より価格が高い元素である。ルテチウムはPET(陽電子放出断層撮影)に使われる。PETは陽電子を放出する薬剤を人体に投与してその陽電子が電子とくっついて出すγ線を測定する検査方法でありがん細胞の位置や広がりを調べることが出来る。γ線を捕まえる検出器にケイ酸ルテチウムを使っている。

分類遷移金属・ランタノイド
原子量174.9668
地殻濃度0.51ppm
色 / 形状銀白色 / 固体
融点 / 沸点1663℃ / 3395℃
密度 / 硬度9840kg/m³ / -
酸化数+3
存在場所

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