化学と本の巻~nao blog~

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化学の巻↓ 理論化学(高校)

化学平衡の演習問題を攻略していく(問題中心)!!

投稿日:10月 17, 2020 更新日:

演習問題

(問題1) 水素とヨウ素は次に示す化学反応を起こす。

H2+I2=2HI

2Lの容器に水素とヨウ素を2.0molずつ混合し、ある温度に保ったところヨウ化水素が1.4mol生成した。平衡定数を求めよ。(3桁)

一つずつ丁寧に考えるにゃ。

(解答)   H2   +I2  = 2HI

反応前  2 2

変化量  ー0.7 ー0.7 +1.4

平衡時  1.3 1.3 +1.4

この平衡時の物質量をつかって平衡定数Kを求める。

K=[HI]2÷[H2][I2]=(1.4/2)2÷(1.3/2)(1.3/2)=1.1597≑1.16

(1.4/2)2÷(1.3/2)(1.3/2)の2で割っているのは容器の体積が2Lだからにゃ。[A]の単位はmol/Lと濃度であるところを思い出そう。

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(問題2) ある一定の体積の容器に水素5.0mol,ヨウ素5.0molを入れ温度を一定に保ってしばらくおくと平衡状態に達した。そのとき水素は(A)mol、ヨウ素は(B)mol,ヨウ化水素は(C)molそれぞれ二桁となる。ただしこの条件での平衡定数Kの値は64とする。

(解答) 容器の体積をVLとし、平衡状態で2xmolのヨウ化水素HIが生じると反応した水素やヨウ素はxmolずつとなる。よってその量関係は次のようになる。

       H2   +I2  = 2HI

(反応前)  5.0mol 5.0mol

(変化量) ーxmol ーxmol +2xmol

(平衡時) (5.0ーxmol) (5.0ーxmol) 2xmol

この条件での平衡定数Kの値が64なので

K=[HI]2÷[H2][I2]=(2xmol/VL)2÷[(5.0ーxmol)/VL][(5.0ーxmol)/VL]=64

→x=4.0

よってH2は5.0-4.0=1.0mol , I25.0-4.0=1.0mol ,HI=2x=2×4.0=8.0mol

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(問題3) 四酸化二窒素は以下のように離散して二酸化窒素になる。

N2O4 ⇄ 2NO2

今、密閉容器にN2O4をnmol入れたところ平衡時の圧力(全圧)がp[Pa]となった。解離度をaとしてN2O4、NO2の各分圧とKpをもとめよ。

(解答) まずは平衡時の物質量を表しましょう。

      N2O4 ⇄ 2NO2

反応前   n

変化量   ーna   +2na

平衡時   n(1ーa) +2na =n(1+a) 全量

つぎにそれぞれの分圧を求めていきましょう。分圧は

分圧=全圧×モル分率より

PN2O4=P×[n(1ーa)/n(1+a)]=(1ーa)/(1+a)・P[Pa]

PNO2=P×2na/n(1+a)=(2a/1+a)・P[Pa]

もとめた分圧を圧平衡定数の式に代入しKpをもとめる。

Kp=(PNO2)2/PN2O4 = 4a2P/1-a2[Pa]

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(問題4) アンモニア合成の反応式は以下の通りである。

N2(気)+3H2(気)=2NH3(気)+92kJ

この反応が平衡状態にあるとき圧力・温度とアンモニアの生成率との関係を正しくあらわしたグラフは下のAかBのどれか。

(解答) 熱化学方程式より温度をあげると平衡は吸熱反応の方向へ移動することがわかる。これは上式において左方向に相当しアンモニアは減少する。よって温度が高いほど生成率が小さくなるのでAが正解である。

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(問題5) N2O4(気体)= 2NO2(気体)ー57kJ ①

上の式の反応が平衡状態にあるとき次の操作(A)~(E)をこなった。このとき平衡はどのように移動するか。

(A)温度と体積を一定に保ち圧力を加える。

(B)温度と体積を一定に保ちアルゴンを加える。

(C)圧力を一定に保ち、加熱する。

(D)温度と圧力を一定に保ち体積を保つ。

(E)触媒を加える。

(解答)

(A)圧力を加えると気体分子数が減る方向に移動するので左方向に移動する。

(B)①式に無関係なアルゴンを温度と体積が一定でくわえた場合、物質量や体積に変化はないのでそれぞれの濃度が変化することはなく式の平衡は移動しない。

(C)加熱すると吸熱方向に移動するので右方向に平衡が移動する。

(D)温度と圧力が一定で①式に無関係のアルゴンを加えると全圧が一定にたもたれているのでN2O4とNO2の分圧の和が減少する。(アルゴンが加わり気体全体の体積が大きくなるため)よって平衡は気体粒子数を増やす方向に移動する。

(E)触媒を加えても移動しない。

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