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中和反応とは??中和についてしっかり知ろう!

投稿日:7月 25, 2020 更新日:

今回は主に中和反応についてとりあげていくにゃ。酸と塩基の化学反応についての所で非常に重要な分野だにゃ。

・中和反応と塩の生成について?

 酸と塩基がお互いに出会うと、水と塩に変わり酸と塩基自体の性質は消えて別の物質に変わります。このことを中和反応といいます。例として強酸である塩酸と強塩基である水酸化ナトリウムを混合すると次の反応が起こります。

HCl + NaOH →NaCl + H2O

この式をイオン同士の反応がわかるようにするとH+ + Cl + Na+ + OH → Na+ + Cl + H2O となります。中和反応において酸の陰イオンと塩基の陽イオンから生成した化合物を塩と呼びます。よって中和反応は

酸 + 塩基 → 塩 + 水 という反応です。中和反応は水も生成します。

塩化水素とアンモニアの中和は水が生成しない中和反応だにゃ!HCl + NH3 → NH4Clと水が生成しないにゃ。ちなみにNH4Clの水溶液は酸性を示すにゃ。

・塩の性質とは?

 強酸である塩酸と強塩基である水酸化ナトリウムを混合するとNaClが生成し塩の水溶液は中性を示します。しかし塩酸と弱塩基であるアンモニアを混合するとNH4Clが生成し塩の水溶液は酸性を示します。また弱酸の酢酸と水酸化ナトリウムを混合するとCH3COONaが生成し塩の水溶液は塩基性を示します。こういった性質をまとめると①強酸+強塩基→塩の水溶液は中性、②強酸+弱塩基→塩の水溶液は弱塩基、③弱酸+強塩基→塩の水溶液は塩基性となります。

例外として強酸の硫酸H2SO4と強塩基の水酸化ナトリウムNaOHの塩の一つである、硫酸水素ナトリウムNaHSO4はHSO4がH+とSO42-に電離して酸性を示すから注意が必要にゃ!

次に塩の水溶液はなぜその液性を示すのかについて解説します。例としてCH3COONaがなぜ塩基性を示すのか考えていきましょう。弱酸の分子は電離して陰イオンになるより分子の状態を方を好みます。これは分子の状態の方が安定だからです。物質は安定した状態に常に取ろうとするいう考えが大事です。酢酸の場合の電離式は

CH3COOH ⇄ CH3COO + H+

となりますが。どちらかというと右辺から左辺への反応の方が分子になるので反応は左に行きやすいです。CH3COONaを水に入れた場合を考えるとまずCH3COOとNa+に分かれます。次に分子の状態を好むのでCH3COOが水(H-OH)のH+を受け取ります。水(H-OH)はH+を引き抜かれたので最終的にCH3COOHとOHが生成します。水酸化物イオンが確認できたのでこれは塩基性を示すことがわかりました。

NH4Clが酸性を示す理由も上と同じような理由です。まずNH4Clが電離するとNH4+とClに電離します。NH4+は水(H-OH)にH+を渡します。するとNH3とH3O+が生成します。よってH3O+ができたのでこれは酸性を示すことが確認できました。

CH3COONaで説明した水と反応したときのことを加水分解反応というにゃ。

弱酸の遊離、弱塩基の遊離とは?

 まず弱酸の遊離について説明します。弱酸の塩である酢酸ナトリウム水溶液に強酸である塩酸を加えると次のような反応がおこる。

CH3COONa + HCl → CH3COOH + NaCl

上の式より弱酸の塩に強酸を加えると弱酸の分子が遊離して強酸の塩を生じている。これはCH3COOがH+を受け取るからである。

次に弱塩基の遊離について説明します。弱塩基の塩である塩化アンモニウム水溶液に強塩基の水酸化ナトリウムを加えると次のような反応がおこる。

NH4Cl + NaOH → NH3 + H2O + NaCl

上の式より弱塩基の塩に強塩基を加えると、弱塩基の分子が遊離し強塩基の塩が生じます。まとめると

  • 弱酸の塩+強酸→弱酸+強酸の塩
  • 弱塩基の塩+強塩基→弱塩基+強塩基の塩

・まとめ

  • 中和反応 酸+塩基→塩+水
  • 塩の水溶液の性質 強酸と強塩基の塩の液性→中性、強酸と弱塩基の塩の液性→酸性、強塩基と弱塩基の塩の液性→塩基性

・演習問題

問題1.次の塩の水溶液は酸性、中性、塩基性のいずれかを答えよ。

(1)Na2CO3 (2)Na2SO4(3)NH4Cl

SO4をみたら硫酸を用いているのかな?というように考えていくと答えを導けるにゃ。

解答(1)塩基性(弱酸H2CO3と強塩基NaOHの組み合わせ)

解答(2)中性(強酸H2SO4と強塩基NaOHの組み合わせ)

解答(3)酸性(強酸HClと弱塩基NH3の組み合わせ)

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