化学と本の巻~nao blog~

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化学の巻↓ 有機化学(高校)

フェノール類(フェノールまたはサリチル酸の合成など)について!!

投稿日:11月 17, 2020 更新日:

・フェノールの性質

 フェノールはベンゼン環にヒドロキシ基ーOHが結合した構造をもつ化合物となります。ヒドロキシ基をもつということはアルコールと似た反応を示します。

  • 金属Naと反応して水素H2を発生する。
  • 酸無水物と反応してエステルを作る。

フェノールはカルボン酸とは反応しずらいですが酸無水物とは反応性が高いことは覚えておきましょう。アルコールについてはしたの記事にのせています。

次からはフェノール類特有の性質について解説します。

まずフェノールは酸性となります。アルコールは中性との説明を別の記事で説明していましたがフェノールは酸性となります。ということは水酸化ナトリウムといった塩基と中和反応を引き起こします。

次に塩化鉄(Ⅲ)FeCl3水溶液で紫色に変わります。アルコールは変わりません。ここらへんの違いはテストで問われるかもですね。

ではフェノールの置換反応について解説していきます。フェノールはヒドロキシ基のもつ電子対のおかげでベンゼン環の電子が豊富になり+のものが置換反応しやすいです。またオルト位とパラ位に優先的に置換反応が進行します。

・フェノールの合成について

フェノールの代表的な合成方法は3つあります。

クロロベンゼンからの合成法

まずはクロロベンゼンからの合成法について解説します。まずはベンゼンを塩素と反応させクロロベンゼンを生成したあと、水酸化ナトリウム水溶液を高温・高圧で反応させます。つぎにナトリウムフェノキシドに強酸を加えると、弱酸の生成反応によりフェノールが生成されます。

ベンゼンスルホン酸からの合成法

まずはベンゼンスルホン酸を生成させます。つぎに水酸化ナトリウム水溶液で中和させると塩のベンゼンスルホン酸ナトリウムができます。つぎに固体の水酸化ナトリウムを高温にし、融解させて反応させます。次に酸を加えることでフェノールが生成します。

クロロベンゼンからの合成法、ベンゼンスルホン酸からの合成法は共に最後に塩酸または二酸化炭素を加えることで水素を与えるにゃ!

クメン酸経由での合成法について

 まずはベンゼンとプロペンに付加反応させるとクメンをつくります。つぎにクメンを酸素で酸化させクメンヒドロキシドが生成します。その次にクメンヒドロペルオキシドを酸で分解させるとフェノールとアセトンが生成します。

合成方法は問われやすいのでしっかり勉強しましょう。

・サリチル酸について

フェノールにカルボキシ基がついたものがサリチル酸です。よってサリチル酸はカルボン酸としての性質とフェノール類としての性質の両方があることになります。

まずはカルボン酸としての性質から説明します。サリチル酸にメタノールと少量の濃硫酸を作用させると、サリチル酸のカルボキシ基がエステル化されることでサリチル酸メチルが生成します。

つぎにフェノール類としての性質を説明します。サリチル酸に無水酢酸を作用させるとサリチル酸のフェノール性ヒドロキシ基がアセチル化され、アセチルサリチル酸が生成します。

・サリチル酸の合成について

まずはフェノールを水酸化ナトリウムで中和しえナトリウムフェノキシドにする。その後ナトリウムフェノキシドに高温・高圧で二酸化炭素を作用させるとサリチル酸ナトリウムが生成します。これに塩酸を作用さえ、弱酸の生成反応がおこるとサリチル酸ができます。

・演習問題

<問題>()にあてはまる語句を答えよ。

 フェノールはアルコールと同様に(1)基をもち、エステルを作ることができる。一方でアルコールの(1)基は水溶液中で電離しないのでエタノールやメタノールの水溶液は(2)性であるがフェノールの(1)基は水溶液中でわずかに電離して(3)性を示す。そのためアルコールと水酸化ナトリウムは常温では反応しないがフェノールは水酸化ナトリウムと反応して塩である(4)を生じる。またフェノールは濃硝酸と濃硫酸の混合物を作用させると、3つの水素原子が(5)された化合物(6)を生じる。

ベンゼンに濃硫酸を加えて加熱すると化合物ベンゼンスルホン酸が得られる。(7)が得られる。(7)に室温で水酸化ナトリウム水溶液を加えると化合物(8)が生じる。(8)を高温で融解した水酸化ナトリウムと反応させると化合物(9)になる。(9)の水溶液に二酸化炭素を通じると化合物(10)が得られる。

 フェノールはベンゼンに鉄粉と塩素を作用させて得られる(11)を高温高圧で水酸化ナトリウム水溶液と反応させて(12)とした後、二酸化炭素をふきこうむことで合成できる。

サリチル酸にメタノールと濃硫酸を作用させると、強い芳香をもち常温常圧で液体である(13)が得られこれは筋肉などを消炎するための外用塗布剤に用いられる。

  1. ヒドロキシ
  2. 弱酸
  3. ナトリウムフェノキシド
  4. 置換
  5. 2-4-6–トリニトロフェノール(ピクリン酸)
  6. ベンゼンスルホン酸
  7. ベンゼンスルホン酸ナトリウム
  8. ナトリウムフェノキシド
  9. フェノール
  10. クロロベンゼン
  11. ナトリウムフェノキシド
  12. サリチル酸メチル

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