化学と本の巻~nao blog~

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酸化と還元について(酸化還元反応も!)

投稿日:7月 27, 2020 更新日:

今回は酸化と還元について解説するにゃ。物周りの多くの化学反応では電子の受け渡しがおこなわれているにゃ。

・酸化と還元とは?

 空気中で銅Cuを燃焼させると銅は酸素と化合して酸化銅(Ⅱ)CuOになります。こういった物質が酸素を受け取る変化を酸化といいます。

2Cu + O2 → 2CuO (A)

一方でCuOを水素と一緒に反応させると酸素が奪われて、元の銅Cuに戻ります。このように酸素を失う変化を還元といいます。

2CuO +H2 → Cu + H2O

上の式はCuOが還元されてCuになっていますが、H2は酸化されてH2Oになっています。このように酸化と還元は常に同時に起こり、このことを酸化還元反応といいます。

次に(A)の式を別の視点から見ることにします。式(A)で生成したCuOは銅(Ⅱ)イオンCu2+と酸化物イオンO2-からなる物資です。反応によってCuは電子を放出してCu2+へO2はその電子を受け取りO2-へと変化しています。ようするに電子の授受が酸化還元反応によっておこなわれているということです。一般に原子(またはその原子を含む物質)が電子を失う変化を酸化といい、逆に原子(またはその原子を含む物質)が電子を受け取る変化を還元といいます。

Mg + Cl2 → MgCl2 (B)

この(B)の反応ではMgが電子を失っていて、塩素が電子をうけとっている。

Mg → Mg2++2e(電子eをうしなう)

Cl2 + 2e → 2Cl(電子eをうけとっている)

このように酸素が直接関係していないような反応でも電子の授受によって酸化と還元がおこなわれています。酸素や電子の授受の他にも水素の授受にも酸化と還元が密接に関わっており、水素を失う変化が酸化で水素を受け取る変化が還元といわれています。

酸化と還元は電子がどちらに移動しているのかを考えることがとても大切だにゃ。

・酸化数とは?

酸化数とは物質中の原子やイオンがどの程度変化、または還元されているかを数値で表したものです。NaClのような物質は電子の授受がわかりやすいですがCO2のような物質は電子の授受がわかりにくいためこの酸化数の考え方は大事です。酸化数にはルールがあります。

  1. 単体中の原子の酸化数は0とする。(例)H2、O2
  2. 化合物中の水素原子の酸化数は+1、酸素原子の酸化数は-2とする。(例)H2OのHは+1、Oは-2
  3. 電荷を持たない化合物は構成する原子の酸化数の総和は0とする。(例)H2O→(+1)×2+(ー2)×1=0、NH3→(ー3)×1+(+1)×3=0
  4. 単原子イオンの酸化数はイオンの電荷に等しくなる。(例)Cu2+は+2、Iは-1
  5. 多原子イオンの場合は構成する原子の酸化数の総和はイオンの電荷に等しくなる。(例)CO32- →4×1+(ー2)×3=-2

上のルールの5番目のCが4になっているのは計算をしてもとめるにゃ。炭素の酸化数をXとおくと
X×1+(ー2)×3=-2→X=4とでるにゃ。

・酸化還元反応と酸化数の変化とは?

酸化還元反応である原子の酸化数が増加すればその原子は酸化されたまた、ある原子の酸化数が減少すればその原子は還元されたという。

2CuO +H2 → Cu + H2O

上の式のCuOのCの酸化数は+2ですがCuの酸化数は0となっているのでCuは+2から0と減少しているので還元されたといえます。

・まとめ

  • 酸化 原子やその原子を含む物質が電子を放出する反応。
  • 還元 原子やその原子をふくむ物質が電子を受け取る現象。
  • 酸化数 物質中の原子やイオンがどの程度変化、または還元されているかを数値で表したもの。酸化数にはいくつかの決め方がある。

・演習問題

問題.次の()に適切な語句を入れよ。

①2H2S + O2 → 2S + 2H2Oの反応においてH2Sは(1)原子をうけとったので(2)されたといい、O2は(1)をうけとったので(3)されたという。

②Cu + Cl2 → CuCl2の反応においてCuは(4)を失ったので(5)されたという。

酸化数のルールにのっとり着目する原子の酸化数の変化を考えよう。

解答(1)水素(2)酸化(3)還元(4)電子(5)酸化

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