無機化学

気体の製法と性質

投稿日:12月 5, 2020 更新日:

問題を中心に多めにだして解説していくにゃ!

・気体の製法

酸・塩基反応の利用 「弱酸の塩」+「強酸」+「強酸の塩」

(問題) 塩化鉄(Ⅱ)に希塩酸を加えた場合に生成する気体の名称と分子式は何か?

(解答)FeS+2HCl→H2S+FeCl2よって硫化水素が発生する。

(問題)(?)は石灰石に希塩酸を加えると発生し、無色・無臭で水に溶解して弱酸性を示す。()に入る語句は何か

(解答)二酸化炭素 CaCO3+2HCl→H2O+CO2+CaCl2

「弱塩基の塩」+「強塩基」→「弱塩基」+「強塩基の塩」

(問題)(1)は塩化アンモニウムと水酸化カルシウムの混合物を加熱すると発生する。(2)と直ちに反応して白煙を生じる。

(解答)(1)アンモニア(2)塩化水素HCl

NH3+HCl→NH4Cl

酸化・還元反応について

(問題)銅を熱濃硫酸に加えると気体(1)を発生しながら溶けて硫酸銅(Ⅱ)を生じる。このとき銅原子は(2)される。

(解答)(1)二酸化硫黄(2)酸化

Cu → Cu2++2e ①

H2SO4 + 2H+2e→SO2+2H2O ②

①+②、両辺にSO42-を加えると

Cu+H2SO4→CuSO4+SO2+2H2O

銅は濃硫酸と反応して二酸化硫黄、濃硝酸と反応して二酸化窒素、希硝酸と反応して一酸化窒素が発生する。この違いは覚えておこう

(問題)酸化マンガン(Ⅳ)に濃塩酸を加えてフラスコ中で加熱するさいにおきる反応は実験室で(1)を発生させるときに用いられるが、反応中のフラスコの気相には空気と(1)胃ア害に(2)や水蒸気が含まれる。純粋な(1)を得るにはまず(2)を除去するためにフラスコから導いた気体を(3)により洗浄し次に水蒸気を除去するために(4)により洗浄する。洗浄を終えた気体は(5)置換により捕集する。

(解答)(1)塩素(2)塩化水素(3)水(4)濃硫酸(5)下方

濃塩酸を酸化剤である酸化マンガン(Ⅳ)MnO2と反応させてCl2を発生させることができる。

MnO2+4H+2e→Mn2++2H2O ①

       2Cl→Cl2+2e ②

①+②、両辺に2Clを加えると

MnO2+4HCl→MnCl2+Cl2+2H2O 塩素は水に溶け空気より重いので下方置換で捕集できる。

酸化還元反応で発生する気体の反応としてさらし粉に塩酸を加えて塩素がでてくることも試験に問われるにゃ。他にも過酸化水素に酸化マンガン(Ⅳ)を加えると発生するにゃ。

濃硫酸の不揮発性や脱水作用について

「揮発性の酸の塩」+「不揮発性の酸(濃硫酸)」 加熱する→「揮発性の酸(HClやHFなど)」+「不揮発性の酸の塩」

(問題)塩化ナトリウムに濃硫酸を加えおだやかに加熱し、気体(1)を発生させた。

(解答)硫酸の沸点は高いということは揮発しにくいということです。よって沸点が低い=揮発しやすい塩酸を発生させることが可能である。

NaCl+H2SO4→HCl+NaHSO4

濃硫酸の脱水作用

(問題)(?)はギ酸に濃硫酸を加えて加熱すると発生する。

(解答)一酸化炭素

HCOOH→CO+H2O

熱分解反応について

(問題)塩素酸カリウムKClO3に酸化マンガン(Ⅳ)を触媒として加えて加熱すると(?)が発生する。

(解答)酸素が発生する。2KClO3→2KCl+3O2

・気体の捕集法、乾燥法について

(問題)次の気体を発生させたとき、下方置換で捕集するのが最も適当なものはどれか? 二酸化硫黄、一酸化炭素、一酸化窒素、アンモニア、窒素

(解答)二酸化硫黄

水に溶けにくい気体(中性気体)は
農NO,工CO,水H2,産O2,地N2,油(メタン、エチレンなど)と覚えよう!

乾燥剤に関する問題もあるのでしっかり覚えるにゃ!

・気体の検出法について

気体の正体を問われる問題にはパターンがあります。これを覚えるだけで点数は確実にアップです。

  • 気体・塩素は黄緑色、気体・二酸化窒素は赤褐色
  • 気体・二酸化炭素は石灰水を白濁する
  • 気体・硫化水素は腐卵臭がして酢酸鉛(Ⅱ)紙を黒くする
  • 気体・塩素は水で湿らせたヨウ化カリウムデンプン紙を青くする
  • 気体・アンモニアは濃塩酸、気体・塩酸は濃いアンモニア水を近づけると白煙を生じる
  • 気体・一酸化窒素は空気に触れると赤褐色になる
  • 気体・二酸化硫黄は還元性があり過酸化マンガン水溶液の赤紫色を脱色する
  • 気体・二酸化硫黄は還元性脱色作用、気体・塩素は酸化性脱色作用をもつ

(問題)有機化合物中に含まれる窒素、塩素の検出法にかんする説明文が以下に二つある。この説明文が正しいのか正しくないのかを答えよ。

(1)窒素は試料を加熱分解してアンモニアを発生させ、そこに濃塩酸をつけたガラス棒を近づけて白煙を生じることにより検出可能である。

(2)塩素は焼いた銅線の先に試料をつけて燃焼させ、炎色反応によって青緑色の炎を生じることから検出できる。

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