化学基礎

原子量、分子量、式量について

投稿日:7月 15, 2020 更新日:

今回は原子の相対質量、原子量、分子量、式量について解説するにゃ。化学を計算する上でとても大切な分野だからしっかり学習することが大事だにゃ。

・原子の相対質量とは?

 原子1個の重さは非常に小さて扱いが難しため計算しにくいです。そこで考えられたのが、「質量数12の炭素原子1個の質量を12にしよう」というものです。ようするにこれは炭素を基準として考えるということです。炭素を基準として考え、これと比較して他の原子1個の質量を相対して決めよう=原子の相対質量となります。質量を比で表すことになるので原子の相対質量に単位はありません。

具体的にみていきましょう。水素原子の相対質量を求めてみたいと思います。水素原子1個の質量は1.6735×10-24g、炭素原子1個の質量は1.9926×10-23gです。炭素原子の相対質量を12(基準)として考えると。

(水素原子1個の質量)÷(炭素原子1個の質量)=(水素原子1個の相対質量)÷(炭素原子1個の相対質量)より

(水素原子1個の相対質量)=(炭素原子1個の相対質量)×{(水素原子1個の質量)÷(炭素原子1個の質量)}と変換できて数値を代入すると

(水素原子1個の相対質量)=12×{(1.6735×10-24)÷(1.9926×10-23)}

(水素原子1個の相対質量)=1.0078

という数値がでました。これは水素原子1個の質量数1と等しいことに気づくと思います。同じように酸素原子の相対質量を求めてみましょう。酸素原子1個の相対質量は26.560×10-24gです。炭素原子の相対質量を12(基準)として考えると。

(酸素原子1個の相対質量)=12×{(26.560×10-24)÷(1.9926×10-23)}

(酸素原子1個の相対質量)=15.995

よって酸素原子1個の相対質量は酸素の質量16とほぼ等しくなることが分かります。

相対質量の考え方を簡単に説明するにゃ。例えば1個18.275gのチョコレートと1個2.0305gの飴(あめ)があったとするにゃ。このチョコレートと飴の質量の関係性はわかりづらいけど、1個の飴の重さを1としてこれを基準とした相対値(相対質量)を考えると飴は1、チョコレートは9になるにゃ。これで互いの質量を比較しやすくなったにゃ。

・原子量とは?

 元素は1種類のみの原子によって構成されているものや、相対質量の違う何種類かの同位体(原子番号は同じで質量数が異なるもの)が混合し存在しているものがあります。元素を構成している各同位体の相対質量に存在比をかけた求めた平均値を元素の原子量と呼びます。炭素を例として説明します。地球上には12C(相対質量)が93%、13C(相対質量)が1.07%含まれています。これより炭素の原子量を計算していきます。

炭素の原子量=12×(98.93÷100)+13.00×(1.07÷100)

炭素の原子量=12.01 となります。原子量は相対値なので単位はありません。

次に塩素を例として計算してきます。地球上には35Cl(相対質量)が75.8%、37Cl(相対質量)が24.2%含まれています。これより塩素の原子量を求めると

塩素の原子量=35.0×(75.8÷100)+37.0×(24.2÷100)

塩素の原子量= 35.484 ≑ 35.5となります。

・分子量および式量とは?

 分子量は分子の中に含まれる原子の原子量の総和です。厳密に言うと12C=12を基準に用いた分子の相対質量です。例えば水(H2O)は分子量18(1.0×2+16×1)になります。二酸化炭素の分子量は44(12+16×2)となります。

 式量の考え方は分子量にとても似ています。イオン結晶や金属のような分子が存在しない物質では式量が使用されます。例えば塩化カルシウム(CaCl2)は式量111(40+35.5×2)となります。

次にイオンの式量について解説します。電子の質量はとても小さいので無視してよいです。よって上の塩化カルシウムと同じように考えることができます。

・まとめ

  • 原子の相対質量 12Cの質量を12として求められた各原子の質量の相対値。
  • 原子量 元素を構成している各同位体の相対質量に存在比をかけて求めた平均値。
  • 分子量と式量 原子の原子量の総和

・演習問題

(問)次の分子量または式量を求めよ。

(1)メタン(CH4) (2)硝酸(HNO3) (3)酢酸(CH3COOH)

分子量も式量も原子の原子量に着目すればよいにゃ。

(1)16 (2)63 (3)60

 

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