化学基礎

化学反応と量的関係について

投稿日:7月 21, 2020 更新日:

今回は化学反応式の表し方と化学反応が表す量的な関係を解説するにゃ。とくに化学反応式はしっかりかけるようにならないと量的な関係が分からないから大事だにゃ。

・化学反応式とは?

 まず化学反応とはある物質が別の物質に変わることです。水素と酸素がであうと水になるのも化学反応によって別の物質に変わったといえます。この化学反応は化学式を用いて次のように表すことができます。

2H2 + O2 → 2H2O

化学反応を化学式を使って表した式を化学反応式といいます。この化学反応式にはルールがあります。

  1. 反応物の化学式を左辺、生成物の化学式を右辺、その間を→で結ぶ。
  2. 両辺で各原子の種類と数が等しくなるようにそれぞれの化学式の前に係数をつける。係数は一番小さい数字になるようにしなければならない。
  3. 反応の前後で変化しなかった物質(いわゆる触媒とよばれるものなど)は反応式中にはかかない。

具体的にメタンを完全燃焼させて水と二酸化炭素が発生した変化を化学反応式で表してみましょう。まずメタン、酸素、二酸化炭素、水の化学式を書いて→で結びます。

CH4 +O2 → CO2 +H2O とまずは書きます。次に係数をそろえます。左辺と右辺は炭素が同じ1づつありますが、水素に着目すると左辺に水素は4個、右辺には2個しかないのでH2Oの左隣に2をおいて水素の数を左辺と右辺でそれぞれそろえます。

CH4 +O2 → CO2 +2H2O 次に酸素の数に着目すると左辺に2個、右辺に4個あるので左辺の酸素の左隣に2をおいて

CH4 +2O2 → CO2 +2H2Oとなります。これで各原子の種類と数が等しくなりました。

化学反応式の係数を合わせる時はまず原子の数と種類が多いのを係数1として考えると解きやすいことが多いにゃ。けどなれてきたら自然とわかるようになるから沢山問題をとくことが大事だにゃ。

・化学反応式の表す量的関係とは?

実は化学反応式が表す係数は物質量に比も表しています。また物質量の比=質量の比=体積の比と同じになります。具体的に上の式(CH4 +2O2 → CO2 +2H2O)で表したメタンの完全燃焼の化学反応式を例にとると

  • メタン1分子と酸素2分子が反応して二酸化炭素1分子と水2分子が生成する。
  • メタン1molと酸素2molが反応して二酸化炭素1molと水2molが生成する。
  • 標準状態においてメタン22.4Lと酸素44.8Lが反応して二酸化炭素が22.4L生成する。水は液体なので気体ではない。

ということがわかります。物質量、質量、体積の関係は係数が物質量(mol)を表していることが大事です。

実は化学反応において物質の比率どうしで反応するため反応物があまる場合があるので問題を解くときに気をつけないといけないことがあります。

・まとめ

・演習問題

問題1.次の化学反応式に係数をつけよ。

(1)C2H2+H2 → CO2+H2O

(2)H2O2 →H2 +O2

(3)Al +H2SO4 → Al2(SO4)3 +H2

(4)MnO4 +HCl →MnCl2 +H2O +Cl2

これは慣れたらスピードアップ!!

解答(1)2C2H2+5O2 →4 CO2+2H2O

解答(2)2H2O2 →2H2 O+O2

解答(3)2Al +3H2SO4 → Al2(SO4)3 +3H2

解答(4)MnO4 +4HCl →MnCl2 +2H2O +Cl2

問題2.ブタンC4H10の完全燃焼について次の問いに答えよ。(原子量はH=1.0、C=12、O=16)

(1)ブタン5.8gを完全燃焼すると、生成する二酸化炭素と水の質量はそれぞれ何gか?

(2)ブタン5.8gが完全燃焼すると生成する二酸化炭素の体積は標準状態で何Lか?

(3)標準状態でブタン10Lを完全燃焼するのに必要な酸素は何Lか?

反応式の係数の比=各物質の係数の比であることを思い出そう!

解答(1)まず化学反応式について考えていく。C4H10+13/2O2 → 4CO2 +5H2Oとなる。反応式の係数の比=物質量の比なのでC4H10は1mol、O2は13/2mol、CO2は4mol、H2Oは5molとなる。ブタンの物質量は5.8÷58(ブタンのモル質量)=0.1molである。ブタンと二酸化炭素の物質比は1:4なので生成する二酸化炭素の物質量は0.1×4 =0.4mol。よって二酸化炭素の質量は0.4×44(二酸化炭素のモル質量)=17.6gである。水の質量はブタンと水の物質比が1:5なので水の物質量は0.1×5=0.5molよって0.5×18(水のモル質量)=9.0gとなります。

解答(2)生成する二酸化炭素の体積は(1)の二酸化炭素の物質量0.4molを用いて0.4×22.4L=8.96L≑9.0Lとなります。標準状態の気体では1molの体積が22.4Lであることを思い出してください。

解答(3)反応するブタンと酸素の比率は1:13/2です。13/2=6.5なので必要な酸素の体積は6.5×10L=65Lとなります。

問題3.標準状態でエタノール(C2H6O)2.3gと酸素5.6Lを混合し、エタノールを完全燃焼させた。このときの反応せずに残る気体は何か。またその質量は何か答えよ。

まず化学反応式を考えることが優先にゃ。

解答.化学反応式はC2H6O+3O2→2CO2+3H2Oである。エタノールは2.3gなので2.3÷46=0.05mol、酸素は5.6Lなので5.6L÷22.4L=0.25molとなります。化学反応式よりエタノールと酸素は1:3で反応するのでエタノールが0.05mol反応すると酸素は0.05×3=0.15mol反応するので酸素が0.25mol-0.15mol=0.10mol余ることになります。よって0.1mol反応せずに残るということです。O2のモル質量は32g/molなので32g/mol×0.15mol=4.8gの酸素が求めることができます。

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